こんにちは。中小企業診断士のヒロです。
よくある相談に、
ウチもホームページを作った方がいいのかな?
っていうのがあります。
今回はこのテーマに中小企業診断士の視点から、
- 本当に必要か?
- 目的に合ってるか?
- 逆に要らない場合もありますよ
という点も交えつつ、お話ししていきます。
ホームページは「看板」か「営業ツール」か
まず「ホームページって何のために作るんだろう?」ってとこから整理してみましょう。
中小企業や個人事業主にとって、ホームページは大きく分けてこの2つの役割があります。
名刺・看板代わり(信用力の担保)
まずは「ちゃんとした会社ですよ」という存在証明としての役割。
これはネット上の「名刺」や「看板」みたいなものです。
- 初めての取引先に「御社のホームページありますか?」と聞かれたときに出せる
- GoogleマップやSNSと紐づけて、営業時間・電話番号・所在地などの基本情報を一元管理
- 見た目がしっかりしてるだけで「ちゃんとやってる感」が出る(これ、意外と大きかったりします)
特にBtoBの業種や、信用が大事な業界では「ホームページがない=怪しい」と思われることもあるので、信頼の土台として使われるケースが多いです。
集客・販促ツール(営業マン代わり)
もうひとつが、いわゆる集客・販促ツールとしての役割。これはまさに「働き続ける営業マン」の役割になりますね。
- 商品やサービスの魅力をしっかり伝える場
- 問い合わせや予約の導線をつくる
- ブログやお知らせで更新を続けることで検索にも強くなり、新規顧客を獲得する手段のひとつに
- チラシや広告との連動先としても使える(「詳しくはWebで」ってやつです)
つまり、お金も時間もかからないのに、黙ってても仕事を取ってくる仕組みが作れるってことですね。
で、どっちが正解?と問われると両方大事です。でも、どっちに重きを置くかは業種や目的次第。
たとえば、信頼が第一の士業や製造業なら「看板」としての側面が強いです。
逆に、美容室や飲食店、通販やサービス業なら「営業ツール」としての役割が重要になるでしょう。
ホームページが「いる」会社・業種・状況
ホームページが力を発揮するのは、こんなケースです。
まだ知らないお客さまにアプローチしたい業種(BtoC)
たとえば、整体、飲食、美容室、工務店など。「どこに頼もう?」と検索して決めるお客さまが多い業種では、ホームページがお客さまにとっての「初対面の営業マン」になります。
営業・広告にコストをかけられない中小企業
チラシ、営業マン、電話営業…そういう手法がコスト的に難しい会社は、ホームページで「営業の自動化」を目指すのも一手。
採用活動をしている企業
今どきの若い人は、会社名を聞いたらまずスマホで検索します。ホームページがないと「なんか怪しい…」と思われて応募するのを躊躇してしまうかも知れません。
ホームページを持つことのデメリット(=注意点)
お金がかかる
当たり前ですがホームページを持つということはお金がかかるということになります。
制作費は数万〜数十万円が一般的。さらに、サーバー代やドメイン代、保守管理費など毎年かかる費用も発生します。
「とりあえず作る」には、少しコストが大きいのが実情です。
とはいえ、最近では無料〜格安で自分で作れるサービスも増えてきています(例:Wix、ペライチ、STUDIO、Jimdoなど)。もしパソコンやスマホの操作が得意だという方はご自身でホームページを作るという選択肢も十分ありです。
このあたりの選択肢については、別の記事でご紹介する予定です。
作って満足してしまうケースが多い
「ホームページを作った=仕事が増える」と思いがちですが、実際にはアクセスされる仕組みや導線設計が必要です。
- 作った直後に「知り合いには送ったけど、その後更新せずに数年経っている」
- 名刺にURLは載せてるけど、アクセス解析も何も見ていない
- 問い合わせフォームはあるが、どこからも誘導していない
- 検索で引っかかるような工夫(いわゆるSEO)を一切していない
こうなると、ホームページはただの“ネット上の置き看板”にすぎず、集客にも採用にもつながらないのが実情です。
自分で更新・管理できないことが多い
業者に頼んで作ると、ちょっとした文章の修正や写真の差し替えでも都度依頼が必要になり、費用や時間がかかることも。
最近では「WordPress(ワードプレス)」という仕組みで、自分で更新できるサイトを作るケースがほとんどですが──
※WordPressとは、世界中で使われている無料のホームページ作成ツールで、ブログのように記事を追加したり、情報を簡単に更新できる仕組みです。
…とはいえ、実際には「怖くて触れない」「ログインの仕方を忘れた」「更新しようとしてレイアウトが崩れた」などの理由で、結果的に放置されるケースも少なくありません。
セキュリティ管理が必要
特にWordPressで作ったサイトは、定期的なアップデートやバックアップ、セキュリティ対策が必須です。放置していると、ウイルス感染や乗っ取りのリスクが高まります。
たとえば──
アップデートを怠ったことで、悪意のある第三者にサイトを乗っ取られ、顧客情報や個人情報が流出した事例もあります。
パスワードが弱いまま放置していると、簡単にハッキングされ、サイトが詐欺サイトに改ざんされることも。
これらの問題が発生すると、取り返しがつかない事態になり、会社の信頼や顧客の安全に大きな影響を与える可能性もあります。
さらに、ウイルスに感染したサイトは、Googleの検索順位が大幅に下がるため、集客にも支障をきたします。最悪の場合、検索エンジンに「安全でないサイト」として表示され、アクセスが激減することも。
目的がはっきりしていないと失敗する
「誰に」「何を」伝えるサイトなのかが曖昧だと、ただの名刺代わりにしかなりません。
また、とりあえず作ったような会社紹介の無難なサイトでは、集客にも求人にも効果が出にくいです。
ホームページは“会社の戦略”が反映される場所です。目的を明確にすることが不可欠です。
ホームページは「コスト」と「手間」をかける覚悟が必要
ホームページは、作れば仕事が増える“魔法のツール”ではありません。
「なぜ作るのか」「誰に何を伝えたいのか」「その後どう活用していくのか」まで含めて考えられる会社にとってこそ、意味のある投資になります。
ホームページが「いらない」ケースもあります!
中小企業診断士として、あえて言います。
「ホームページ、無理に作らなくてもいいケース」もあります。特に小規模事業者さまにおいては作らなくて大丈夫なことが多いはずです。
地元密着&常連さんで成り立っている
近所の常連さんで成り立ってる、紹介だけで回ってる、地元の看板と口コミだけで十分という業種(町の電気屋さん、お寿司屋さんなど)は、無理にネットに出る必要ないです。
SNSだけで十分機能してる場合
たとえばインスタやLINE公式でお客さまとつながれていて、日々の投稿が集客にもなっているなら、ホームページよりSNS運用の方がコスパが良いでしょう。
ITがどうしても苦手で、更新できないまま放置する可能性が高い
これはちょっと後ろ向きな理由になってしまうのですが、古い情報がずっと出たままのホームページは逆効果。下手すると「この会社(お店)、やってるんかな?」と思われます。作るなら運用も含めて考えましょう。
Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)を活用してて、営業時間や場所・写真など基本情報はもう見れる状態になってる
最近は「ホームページは持ってないけど、Googleマップには情報をきっちり出している」ってお店、かなり増えてます。
これ、実はGoogleビジネスプロフィールっていう無料のサービスを使えば、地図に表示されたり、営業時間、電話番号、写真、クチコミなんかを掲載できます。
【Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)でできること】
- 「地域名+業種」で検索されたときに上位表示される可能性が高い
- 営業時間、定休日、電話番号、アクセスなどが簡単に見られる
- 写真をアップすれば、店の雰囲気が伝わる
- クチコミが増えれば、信頼度アップ
- 投稿機能でちょっとしたお知らせやイベント告知もできる
下手なホームページよりよっぽど見られていますし、スマホユーザーにはドンピシャのツールです。
「まだホームページ作るほどじゃないかな?」って少しでも思う段階なら、まずはGoogleマップにちゃんと情報を出すだけでも十分です。
地元のお客さま向けのビジネス、例えば飲食・美容室・小売など、地域密着型の業種の方でお金も手間もそんなにかけたくないという場合は、まずビジネスプロフィールを整えるとこから始めたら良いでしょう。
Googleマップの活用については以下↓の記事にてまとめております。
ホームページ+Googleマップのほうがよりよいけれどまずは片方でもOK
理想を言えば「ホームページもあるし、Googleマップも整ってる」状態がよりよいです。
でも、現実にはリソース(=お金と時間と人手)が限られており、優先順位をつけて進めるのが現実的でしょう。
まずはGoogleビジネスプロフィールで存在感を出す→必要になったらホームページに発展させる
この流れでも全然アリです。
結局、「目的」と「リソース」で決めればよい
ホームページを作る・作らないは、「目的」と「リソース(=お金と時間と人手)」で決めるのが正解です。
- 誰に何を伝えたいのか?
- 今の集客や信頼性に課題があるのか?
- ホームページに使えるお金や時間、または人はいるか?
この辺りを整理して、「本当に必要かどうか」「他の手段でも間に合うか」を考えましょう。
まとめ
ホームページは「流行り」や「周りがやってるから」ではなく、経営の目的に合っているかで判断するべきツールです。
作った方がいい場合もあれば、作らなくてもいい場合もある。
無理せず、自社に合ったやり方を考えていきましょう。



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