小さいお店・事業所こそ属人化防止を。無理なく始めるための考え方と進め方

小さいお店・事業所こそ属人化防止 業務のお悩み解決
小さいお店・事業所こそ属人化防止

こんにちは、中小企業診断士のヒロです。

少しの間、ブログの更新が滞ってしまっておりました…。

これからは、無理のないペースで少しずつ続けていこうと思います。普段、他の方に「継続が大事ですね」などと言っているのに、自分がこれでは反省ですね(汗)

さて、小さいお店や事業所でよく聞くのが次のような声です。

  • この仕事は〇〇さんしか分からない
  • 休みたいけど、休めない

いわゆる「属人化」と呼ばれる状態ですが、人手が限られる中小企業では、ある意味当たり前に起こるものでもあります。

なお、この記事では「属人化」という言葉を使いますが、簡単に言うと「あの人しか分からない仕事が増えてしまっている状態」のことです。

属人化をそのまま放置していると、現場がしんどくなったり、ちょっとしたトラブルで業務が止まったりと、じわじわ負担が大きくなっていきます。

本記事では、

「完璧を目指さず、小さく始める」ことを前提に、小さいお店や事業所でも無理なく取り組める属人化防止の考え方と進め方を、

実務目線でご紹介します。

小さい組織こそ「属人化防止」を無理なく始めたほうがいい理由

小さいお店や事業所では、次のような状態がよく見られます。

  • この仕事は〇〇さんしか分からない
  • 〇〇さんが休むと現場が回らない
  • 忙しくて引き継ぎを考える余裕がない

これはいわゆる「属人化」と呼ばれる状態です。

ただし、小規模事業者にとって属人化は珍しいものではなく、むしろ自然に起きやすい構造とも言えます。

人手が限られている中で、「できる人がやったほうが早い」「説明するより自分でやったほうが楽」となるのは当然です。

問題は、属人化そのものよりも、それが長期間放置されることです。

属人化が続くと、何が起きるのか

属人化が進むと、次のような影響が出てきます。

  • その人が休めない
  • 周囲が業務を把握できず、不安が増える
  • トラブル時の対応が遅れる
  • 事業主や店主の判断・確認作業が増える

専門的に言うと、属人化とは「業務知識・判断基準・作業手順が特定の個人に集中している状態」です。

この状態が続くと、人は疲弊し、組織は不安定になるという、あまり良くない循環に入っていきます。

属人化防止=完璧なマニュアル化、ではない

「属人化防止」と聞くと、

  • 分厚い業務マニュアル
  • 業務フロー図の作成
  • 高価なシステム導入

といったイメージを持たれることがあります。ただ、小さいお店や事業所では、最初からそこまでやる必要はありません。

むしろ、

  • 完璧を目指す
  • 一気に全部整理しようとする

こうした考え方のほうが、結果的に何も進まなくなりがちです。

大切なのは、「誰かしか分からない状態を、少しずつ減らしていく」という考え方です。

普段の業務に追われてなかなか時間が取れないとは思いますが、少しずつでも前進していきましょう。

小規模事業者に合う属人化防止の考え方

小さいお店や事業所の場合、属人化防止を進めるうえで意識しておきたいポイントは、次の3つです。

全部やろうとしない

属人化が気になり始めると、「この機会に全部整理しよう」「一気に整えよう」と考えてしまいがちです。

ただ、小規模事業者の場合、それをやろうとすると途中で手が止まってしまうケースがほとんどです。

まずは、

  • よく発生する業務
  • 止まると困る業務
  • 他の人から質問されやすい業務

このあたりに絞るだけで十分です。

「一部だけでも、誰かに引き継げる状態を作る」

それだけでも、現場の負担は確実に軽くなります。

形は何でもいい

属人化防止というと、きれいに整ったマニュアルを作らなければならない、と思われがちですが、そんな必要はありません。

WordやExcelはもちろん、紙のメモ、スマホのメモ、作業中の写真でも構いません。

大事なのは、情報が残っていて、他の人が見られて理解出来る状態になっていることです。

「後から整えればいい」くらいの気持ちで、まずは残すことを優先したほうが、結果的に続きやすくなります。

出来れば「こんなマニュアルを作ったよ」と、他の人にも一度見せてみてください。
分かりにくいところや抜けている点を教えてもらえることも多く、結果的に一人で作るより実用的な内容に育っていきます。

60点で止める

属人化防止が進まない一番の原因は、
「もう少しちゃんと書いてから…」
「まだ不十分だから…」
と、完成度を上げようとしてしまうことです。

ただ、小さいお店や事業所では、60点くらいの内容でも十分役に立つことがほとんどです。

「とりあえず分かる」
「聞かなくても何とかできそう」

このレベルで一度止めることが、無理なく続けるための大きなコツになります。

属人化防止は「管理」のためではない

属人化防止というと、「管理を厳しくするため」「効率化のため」と思われがちですが、本質は少し違います。

本来の目的は、

  • 休めるようになる
  • 任せられるようになる
  • 考えなくていい時間が増える

つまり、事業に関わる人の自由度を上げることです。

小さいお店ほど、「誰かが無理して回している」状態になりやすいからこそ、属人化防止は、無理を減らすための仕組みとも言えます。

今日からできる「属人化防止」やることリスト

最後に、今日から無理なくできることを表にまとめます。

レベルやることポイント
超初級よく聞かれる作業を1つ書き出す箇条書きでOK
初級作業手順を写真で残す文章なしでも可
初級判断基準を一言メモする「〇〇の時は△△」
中級他の人に一度だけ説明してみる分からなかった所が改善点
中級置き場所・保存場所を決める探さない仕組みを作る

全部やる必要はありません。1つでもできれば十分です。


属人化防止は、「ちゃんとした会社になるため」の取り組みではありません。
今の規模のまま、今関わっている人たちが、少し楽に、少し安心して仕事を続けるための工夫です。

完璧な形を目指す必要はありませんし、最初から全部整える必要もありません。

まずは一つ、「この仕事、他の人にも分かるかな?」と立ち止まってみる。そこから小さく手をつけるだけでも、現場は確実に楽になっていきます。

無理のない形で、できるところから。続けられるやり方で、少しずつ進めてみてくださいね。

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